コロナ禍でいつまで経っても海外の工場に行けない! リモートで出荷前検査、検品、品質チェックを機能させるためのツール選びのポイント3つ
いつかはまた海外出張に頻繁に行けるだろうと思っていたメーカーや商社で輸入業務を担当する方々も、コロナ禍が長引くことで、いまや家でパソコンに向かいWeb会議システムに接続する日々が当たり前になっているのではないでしょうか。しかし、品質を担保し、相手先の工場との信頼関係を保ち続ける上で、十分なリモートでのコミュニケーションが取れているでしょうか?この記事にはもう一度自社のやり方を見直し、より良いリモートコミュニケーションを取ってもらうためのヒントが詰まっています。
目次(この記事でわかること)
この記事には以下のようなことをオンラインでなんとか実行している方々に向けて書かれています。
- 新しい委託製造先を見つけたい
- 品質指導を行いたい
- 工場の検査体制をチェックしたい
- 出荷前の梱包状態をチェックしたい
リモートで海外工場とやりとりするメリット
不良品や問題が発生したらすぐにつなげる
不良品の発生時はすぐに連絡を取らなければ、現在生産中の製品にも影響があります。写真を撮って、文章を書いて連絡をするよりも、まずビデオ通話で製品を見ながら指示をした方が迅速な意思疎通が可能です。そうすることでその後の船積みなどのスケジュールへの影響を最小限に留めることができます。
短時間でポイントを絞ったチェックができる
出張時に現場を確認しようとすると同じ日にいくつものポイントをチェックしなければなりませんが、リモートであればそのときに確認したいことだけを短い時間だけつないでチェックすることも可能です。課題にフォーカスした検査や視察が可能になります。
形式的ではなく、緊張感を持ったチェックが頻繁にできる
数か月に1回の出張では、それに備えて現場を準備することが可能ですが、リモートの工場視察は迅速にかつ頻繁にチェックできるため、現場にも緊張感を与えることができ、形式的なチェックにとどまらずに、より細かい確認ができるようになります。
リモートでの海外とのコミュニケーションで気をつけること
通信環境の構築
映像と音声をやりとりするリモートツールにはどうしても通信環境の良し悪しが影響します。せっかく映像が映っても、また中国などのインターネット規制のある国との通信にはVPNが必要となる場合もあります。
目的に沿って十分な情報量が得られるか
リモートのやりとりでは、どうしても取得できる情報は画面のフレーム内に限られてしまいます。現場に行けば、視界に入って気づけた情報にもリモートでは気づくのが難しいことがあります。また、見せたい場所だけを見せるということもできてしまいますので、きちんと見せてほしい箇所を指示できるということが重要です。
情報漏洩などセキュリティ上のリスクがある
インターネットを介して現場の映像が配信されるため、適切なデバイスやツールを選定し、セキュリティが担保された環境下でやりとりを行う必要があります。
ツール選びのポイント
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専用デバイスが必要か
ウェアラブルカメラやスマートグラスなどの専用デバイスを使う遠隔支援サービスもありますが、作業者の目線で両手を空けることが必要なのか、もしくは作業者以外の人にスマートフォンやタブレットで撮影してもらえばいいのかは用途によって考慮する必要があります。また長時間監視するように撮影するのか、問題が発生したときの接続だけでいいのかによってもデバイスが変わってきます。専用デバイスを用意する場合は初期導入費用がかさむ場合もありますし、日本から海外にデバイスを送るという手間もかかります。
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双方向のコミュニケーションができるかどうか
日本側から指示を送るだけ、もしくは把握するだけでいいのか、海外の工場側からも視覚的な情報を共有してもらう必要があるのかは考慮する必要があります。状況を把握するだけであればWeb会議ツールでもやりとりは可能ですが、対象物を指し示したり、文字や図形を書き込んでのコミュニケーションには適した機能を持ったツールを選ぶ必要があります。 -
海外の人でも扱いやすいかどうか
アプリやソフトウェアのデザインによっては、海外の人やITリテラシーの低い人には扱いにくい場合もあります。説明書を読んだり、特別なレクチャーをしなくても、直感的に操作が可能であることが大切です。導入したはいいけれど、使いにくく現場に定着しないのでは意味がありません。
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