遠隔導入の期待効果は?気になる稟議起案内容を解説!
現場の遠隔支援の導入を検討される企業様にとって、遠隔支援を導入することは本当にメリットがあるのか、具体的にどれくらいの投資対効果が発生するのかという点は、導入を決める上で非常に重要な検討事項です。この記事では、すでに遠隔支援を導入された企業様が稟議をする上で、どのような方法で投資対効果を算出されたのか、実例を一部ご紹介させていただきます。
目次(この記事でわかること)
移動時間の削減に伴う人件費と交通費の削減
もっともポピュラーで分かりやすい導入効果は、遠隔支援導入に伴う「移動時間の削減」です。遠隔支援を導入することのメリットは「移動をしなくていい」ということ。
移動時間の削減をコストに置き換える際に、多くの企業では、これまで移動にかかっていた時間とその交通費が削減されることを投資対効果として算出しています。
1回あたりの移動時間が短くても、その”頻度”が多い現場、逆に移動の頻度は少なくても、1回あたりの”移動時間”、”交通費”が大きい現場において、これまでの業務を遠隔で行うことはその導入効果を大きく発揮することになります。
実際に遠隔支援を導入されている現場では、現場事務所の移動は片道5分程度であっても、1日に6往復もすれば、それは1日の業務時間の内、1時間もの時間を移動に充てていることになります。1日1時間、月間で1人当たり約20時間程度の移動時間を削減することができると大きな業務改善につながります。
また、海外の工場や現場の視察、監査など、頻度は少なくても1回あたりの移動に丸2日間かかっていたり、1回の移動にあたって数十万単位の移動コスト(移動交通費と宿泊費など)が発生する現場においても遠隔支援の導入は非常に大きな投資対効果をもたらすことが可能です。
一人当たりが担当する現場数の増加
労働人口が減少する日本国内においては、「技術者の採用難」はもっとも大きな課題の1つとなっています。現場の技術者を増やすということが難しい現在において、人を増やすのではなく、業務改善を行い1人当たりが担当することができる現場数を増加させ、
「より少ない人数で多くの現場を、品質を担保しながら動かす」という考え方にシフトしている企業が増えています。物理的な移動がなくなれば、時間に空きが出て、純粋に担当現場数を増やすことができたり、またエリアではなくスキルに応じた現場担当者の任命も可能になります。
実際に、これまでは1人当たりの担当現場数が2物件だったところを、3.5物件を目標にしていくといった目標を掲げられている企業もありました。
1人当たりの担当現場数を増やすという観点は、ハウスメーカーや工務店など小規模な現場を複数管理するタイプの企業に多く見られる導入効果の事例です。
※法律により、現場の兼任が許可されている場合に限ります。
現場のダウンタイムの短縮
例えば、現場で機械や設備にトラブルが発生すると、現場の担当者がその機械や設備の専門家でない場合、なかなか現場の状況を正しく理解できなかったり、正しく理解するまでに非常に長い時間を要したり、時には電話では埒が明かずに現場にサポート員を派遣することも多々あると思います。そこで現場と映像をつなぐことができれば、より正確な情報をスピーディにサポート側が受け取ることができます。
遠隔支援ツールを使うと、現場のトラブル状況を理解するまでの時間を大幅に短縮することができるのです。また、その後のトラブルの対応においても、簡易的なトラブルであれば現地に人を派遣させずとも、遠隔から現場の映像に沿って、復旧の指示を出すことができるようになります。
効率的な現場教育
これまで、教育目的で現場にベテランと若手をセットで派遣したくても、人手が足りない状況でした。難しい現場をベテランに、比較的難易度が低そうな現場を若手に、という形で、現場の効率性を重視せざるを得ない状況は多くの企業で発生しています。
結果、ベテランに仕事が集中し、若手はいつまでも経験を詰めないという課題に心当たりがある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
一方で、若手が現場に行って、そのフォローを遠隔からベテランがサポートをするというやり方を行っている事例も増えてきました。現場に同行できなくても、遠隔から詳細を確認したり、細かく指示を受けることができれば、若手も安心して未経験の現場にチャレンジすることができます。また、遠隔からビデオ通話を通じてやりとりした会話や動画は、デジタルデータとして保管することができるため、あとから振り返ったり、他の人に共有したりと会社の資産にしていくことも可能になります。
まとめ
今回は、現場の遠隔支援を導入する上で、どのような効果を目標としているのか、実際に稟議の際に投資対効果として掲げている目標項目をご紹介しました。
実際に遠隔支援を導入した企業様では「副次的に品質向上につながった」「若手の心理的安全性の向上につながった」といった声も多くいただいています。
遠隔支援を導入したいと思っているが、どのような投資対効果目標を設定するのがいいのかよくわからない、また、導入にあたってどのくらいの効果がでるのか分からないといったお悩みをお抱えの方、ぜひお気軽にSynQRemote(シンクリモート)窓口へご相談ください。