すべて電話だった自社内・協力業者とのやりとりをリアルタイム可視化。レポート作成までの時間を短縮
業種
電気通信事業者
利用シーン
緊急不具合対応、計画工事の調査や報告
利用する人
障害受付窓口と保全部門、協力工事業者
業務内容
光回線のケーブルの保守業務を管轄。ネットワークが切断された場合の緊急工事や定期的な保守工事を協力業者と共に行う
使用端末
PC、iPad、iPhone
主な利用機能
ポインタ機能
お絵かき
グループ通話
画面共有
利用場所
トラブルが発生した通信設備の現場、自社事務所
課題
- 複数の関係者間で電話によるコミュニケーションを取っていたため、現場の状況を正確に伝えるのが難しかった
- 認識の違いや指示のミスが発生し、復旧に時間がかかっていた
導入効果
- 双方向からポインタを出すことで、視覚的に指示をすることができ、関係者間の認識を揃えたり、ミスを防ぐことができるようになる
- 写真や録画のクラウド保存共有で最終報告のレポート作成までの時間が削減できる
早急な復旧のための4か所間コミュニケーション
――SynQ Remoteはどのような場面で使われていますか?
弊社は管轄内の光回線ネットワークが何らかの不具合で切断されると、まずは障害対応窓口であるネットワークセンターでアラートを検知します。ネットワークセンターはアラートの内容を見て、適切な技術を持つ保全部門に電話します。不具合の内容を聞いた保全部門は、協力工事会社へ連絡し、現場へ急行してもらう手配をとります。実際の保守作業は、協力工事会社が実施しますが、その現場で起きるすべての判断は自社の保全部門がおこなっています。
「現場」といっても基地局である通信局舎と、実際不具合が発生している箇所の2拠点に赴く必要があります。不具合の発生している箇所は電柱であったり、ケーブルが引き込まれているビルや一般家庭の中であったり様々です。弊社内のネットワークセンターと保全部門、協力会社が派遣される現場と通信局舎の計4か所間のコミュニケーションをSynQ Remoteで行っています。
「かなり」ってどれくらい?
――従来のコミュニケーションではどのような課題がありましたか?
これまでは現場の様子を電話で報告してもらい、遠方にいる保全部門は頭で現場をイメージしながら現場に指示を出していました。しかし、頭でイメージしたものが正確ではなかったため、誤った指示をしてしまうこともありました。
例えば同じようなケーブルが何本もある場合に、こちら側とか反対側と言うだけでは正確な判断がつきにくいです。また、作業者が「6番押しますね」と言いながらも実際に触っているボタンは7番であったというようなこともあります。
「このケーブルかなり劣化しています」とか「少し曲がっているけど大丈夫でしょうか」といった言葉も実際の程度がどのくらいなのかを通話だけで判断するのは限界があるのです。言葉だけではどうしても主観的な表現となってしまうところを、客観的に視覚的な情報で伝えたいと思っていました。
現場のリアルタイムな状況を把握しながら、それぞれが持っている資料や図面などの情報と照らし合わせて判断することができれば、情報の認識違いを防ぐことができます。そんなツールを探していました。
伝言ゲームとはおさらば
――導入して何が変わりましたか?
協力会社とのやりとりの齟齬が生まれないようになり、何度も確認し直す電話を無くせるようになりました。複数人通話も可能なため、伝言ゲームをする必要は無いですよね。ポインタによる指示や描画ができることで、言葉のあいまいさを補い、より正確で的確な情報伝達が可能になります。指示する人もそれを受ける人もストレスなく会話することができています。
現場で撮影した写真は別途メールなどで共有しなくても、アプリのグループ内のアルバムに保存されていくため、最終報告のレポート作成までの時間が格段に短縮できています。
今後は、協力会社とのコミュニケーションや関係性が向上し、ますます素早く質の高い保全工事を提供することができるようになると思います。残業時間や休日出勤を減らしながら、従業員の幸せな働き方にもつながるのではないかと期待しています。
我々の保全工事は電話でのやりとりからレポート作成までがセットになっています。これは緊急の工事でも計画的な工事でも同じです。このレポート作成までがSynQ Remoteのアプリ上ですべて行えるようになればいいなと考え、新規機能の開発についてもディスカッションさせてもらっているところです。通話中に撮影した写真に図や数字を書き込み、その写真をそのままレポートに添付し、説明テキストを添えて作成完了となれば、さらなる業務効率化が期待できます。